小学館の出版物に載っている対談を掲示板「2ちゃんねる」に無断転載されたということで、小学館と漫画家の北川みゆきさんが「2ちゃんねる」の管理者を訴えていました(転載の差し止めと著作権侵害等による300万円の損害賠償請求)。
1審判決(東京地裁)は原告の敗訴でした。理由は「著作権を侵害したのは書き込みをした本人であって管理者ではない」ということです。 ところが、3月3日の控訴審(東京高裁、塚原朋一裁判長)では、「管理者には、著作権侵害となる書き込みがあれば、速やかに是正する義務がある」と判示して、「2ちゃんねる」管理者に対して転載の差し止めと120万円の支払いを命じる決定がなされました。
確かに、インターネット上で誰もが見ることのできる掲示板などを運営している人には当然そういう管理責任が求められなきゃいけないでしょうから、この高裁判決は妥当なものだと思います。
しかし、よく掲示板を作ったまま、ほったらかしにして野放し状態になっているケースも見かけますが、今回の判決を考えると、それって本当に恐ろしいことだと思います。掲示板を立ち上げた人は、「カキコは自由です。トラブルはお互いで解決して下さい。わしゃ知らんよ」とは言えない、ということを意味しているわけです。 |