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20121

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江本武忠
(えもと・むちゅう)

(2004/04/27(Tue.) 10:03 〜 2004/04/01(Thu.) 23:30)

  自己責任論、再び 2004/04/27(Tue.) 10:03 

人質3名の救出費用に関連して、外務省は人質家族らに対して237万円の渡航費などを請求しました。確かに、事件があろうがなかろうが、彼らは鳥ではないのでお金を出して飛行機で帰るでしょうから、それを国が税金でサービスする理由もないわけです。

ただ、これが「危険な所に自ら行って迷惑をかけたのだから責任を取れ」という自己責任論と重なって非常に議論がやかましくなっています。自民党の柏村武昭議員などは人質たちを「反日的分子」と呼び、そんな者に血税を使うことには強烈な不快感を感じると発言して問題になっています。発言の真意はともかく、そこまで言い切るのならばむしろ「自作自演説」に触れたほうが分かりやすかったかもしれませんが。

この自己責任論、海外では非常に評判が悪いわけですが、どうも彼らがまるで「勇敢に戦った英雄」であるかのように誤解されているようです。今回のイラク人質事件はそういう武勇談とかショーではなく、一連のイラク紛争の中で起きたアクシデントとしてとらえなければなりません。
少なくとも今回の紛争でイラクの民間人を大量虐殺したアメリカが、イラクと日本の友好関係において救出された人質について日本が「英雄視しない」と言って非難することには、何か不思議な差別的人権感覚というか違和感を感じざるを得ません。



  年金の実態 2004/04/23(Fri.) 12:03 

いやもう、今や年金論議が盛んです。ここのところ、ショッキングな人質事件の影に隠れて目立たなかった印象もありますが、年金問題は深刻です。

国民の年金は当然のことながら国民の年金に当てるために国家が貯蓄管理して、その保管期間を利用して利子などの付加もあるのかと思ったら事実は全く逆で、官僚たちが必要もない高級車を乗り回すことに使ったり、経営の見込みが全くない巨大な施設(要するに利権がらみの物件)を作るために使ったり、その他もう馬鹿馬鹿しいとしか言いようのないことに国民の年金が浪費されていたことが次々と発見されています。

また、年金のCMに起用された女優自身が年金を支払っていないことが問題になりましたが、一部の政治家を調査したところ、「経済産業大臣」の中川昭一さんは21年間も国民年金を支払っていないし、「総務大臣、元経済企画庁長官」の麻生太郎さんも3年10か月分、石破防衛庁長官も1年5か月分、支払っていなかったということです。
おそらく手続きを忘れたということで特別の悪意はなかっただろうし、支払ってなくても督促は来ないという制度上の欠陥もあるのだとは思いますが、こういう「国民の手本」になるような閣僚の方々がこの状態では、国民の半数ぐらいが年金を納めていなくても全く何の不思議もないと言うべきではないかと思います。

そろそろ、こういう国民年金の茶番システムを根本的に改革する時がきているのでしょう。そして、まさにその改革は取りも直さず政治家自身のあり方から問われなければならないのだと思います。



  人質の「自己責任」について 2004/04/21(Wed.) 12:51 

解放されて命が助かった人質に対して政府が「自己責任」の存在をはっきりさせる目的もあるのか、チャーター機などの費用を請求するということですが、この「自己責任」についていろいろな議論があります。おそらく、これは多角的に論じられるべき問題で、一方的に片寄った結論は避けるべきなのでしょう。

政府が彼らに費用を請求したくなる一番の理由は、「危険な地域だから行ってはいけない」という政府の警告を彼らが無視して勝手に行ったために起こった事件である、ということでしょうね。
それから、人質が(ある人質は自ら告白しているように)全員が共産主義の活動家で日本政府を批判する方々ばかりだということもあり、政府としては彼らの反国家的行動に対する責任を問いたい、ということではないかと思います。

こういう政府の態度は海外などでは理解しにくいらしく、中には「危険を冒してイラクの人を助けようとした勇気ある行動をなぜ日本人は批判するのか」と言って非難する人も少なくありません。しかし、これは日本政府が自らの見解についてアピール不足であることが原因になっているように思われます。

事件には数億円の経費がかかっていますが、実際に政府が請求しているのは一人当り数万円にすぎませんので、救出にかかった経費を本気で賠償させようという気がないことはあまりにも明らかです。ですから、政府の真意を汲み取ることも大事ではないでしょうか。

人質と同様に共産主義の思想が強いテレビ朝日のワイドショーでは、人質の態度を絶賛して英雄視し、莫大な費用については、大和田という司会者が「たとえ20億円かかったとしても国民一人あたり、わずか20円です」などと言って全く問題ないという発言をしていました。

しかし、それは観点が違うんじゃないかと思います。大和田という方が国民の税金というものをどのように考えておられるか知りませんが、国民(赤ん坊から寝たきり老人まで)全員が20円ずつ人質救出のために善意の寄付するというような話ではなく、既に強制的に徴収されている(納税義務のある)国民の税金から20億円が使われる、という事態の意味が問題なのです。

もしも、危険な地域に勝手に行って勝手に人質になる人を英雄のように賞賛することで、今後こういう事件がどんどん増えるようになったら、国はその対応に追われて大変なことになり国政の実質運用にも影響してしまいます。テレビ朝日はやっぱり国家に反対する共産主義者の集団だったのかと改めて落胆させられますが、テレビにおける発言の影響力を考えると、視聴率を取ることしか関心のない無責任発言には憤りすら感じます。



  聖職者の使命 2004/04/19(Mon.) 21:21 

このたびの人質事件は、日本人に関しては5名全員が解放されましたが、解放の決定的要因はイスラム聖職者協会の宗教指導者が解放を要請したという所にあったと思います。このことは、世界の紛争は最終的に宗教指導者の仲介による必要があることを暗示しているように思われます。

アメリカに対する非難が(米国内でも)高まっている上に便乗するつもりはないですが、アメリカは「力による平和」を行使しすぎた嫌いがあるのではないかと思います。ファルージャでは数日間のうちに700名ほどのアラブ人が米軍によって虐殺されましたが、死亡者の大半は兵士ではなく女性や子供の民間人でした。しかも、ジュネーブ条約で禁止されているモスク(礼拝堂)への攻撃を強行したことは国際法違反だというそしりを免れないでしょう。

アメリカ兵は「モスクが軍事目的で使用された場合は攻撃してもいいんだ」と弁明していましたが、そんな法解釈や事実認定を一体誰がするのでしょうか、またその場合、イラク側の抗弁権を誰が保障するのでしょうか。もう、世界の情勢はアメリカが保安官・裁判官気取りでふるまえる時代ではなくなったといわねばならないと思います。

イラク側は、人質について民間人であることがわかると態度を変えて丁重に扱い、安全なルートを使って全員解放しています。誰でも殺してしまうアメリカの姿勢とは全く対照的にも映ります。

アメリカはこれまで国連の存在価値をほとんど認めない態度でしたが、それが今、世論に押される形で変化しつつあるように思えます。国連というものが存在する最も重大な意義は、力による調整ではなく、各国によって異なる宗教思想を超えた次元での寛容な価値観を中心とした調整・和解が期待できる点ではないかと思います。



  競売品をオークションに 2004/04/17(Sat.) 12:56 

石原慎太郎さん、ますますお元気のようです。
東京都は昨日、都税の滞納者から差し押さえた絵画や古美術品などを、インターネットのオークションで売却する方針を発表しました。ヤフーと協力してシステムを構築し、7月から試行されるとのことですが、石原都知事は都税収の確保・徴収率の向上にもつながると話しています。

今は会社の倒産や個人破産者も多い時代ですが、動産・不動産の差押えの案件も非常に多いでしょう。ところが、差押えを執行する裁判所の執行官が絵画や美術品の相場に詳しいわけもなく、それらの差押え物件は無駄に眠っているケースも多数あると思います。しかも「ワケあり物件」ということで、なかなか買い手がつかなかったという事情もあるかもしれません。

また、そういう物件に関心がある人がいても、一般に詳細が公開されませんので知ることができませんでした。インターネットならば画像付きで全国に買い手を求めることもできます。そういう意味で、都知事の政策はインターネットが普及しつつある現状を踏まえた賢明なものと言えるでしょう。

7月予定の1回目のオークションには山下清のリトグラフ(見積額10万円)や掛け軸、小判、指輪など17点程度の出品があるとのことで、パソコンを持っていない人は都主税局内で無料利用ができます。
また、もしも落札価格から税金の滞納分(およびシステム利用料金)を差し引いて余りが出た場合には、その差額が滞納者に返却されるというわけですから、滞納者自身にとってもありがたい政策であると言えるかもしれません。

こういう、インターネット時代にふさわしい前向きの政策は具体的にどんどん進めていただきたいと思います。石原さんの良い所は、構想や談話だけで終わることなく常に政策に現実味があって、関係者らとの合意を積極的に得ているという点ではないかと思います。



  3人の人質解放 2004/04/15(Thu.) 23:55 

日本人の人質3名がようやく解放されました。イタリア人の人質が殺されたという情報があった後だけに、その安堵感も大きく、日本中がひとまずホッとしたという感じですね。

現地ファルージャの停戦状態という環境が状況を好転させたとも言われていますが、それにしても犯人グループが「イスラム聖職者協会」の要請に応じて人質を解放したということに対しては、さすがに宗教国家における聖職者の権威とはこういうものかと思い知らされました。また、一つの行為がジハード(聖戦)として公認されるものか否かという問題について、イスラム教徒がいかにコーラン聖典の法解釈に重きを置いているかという事実をかいま見たような気がします。

もしも米軍の強行突破などによる救出であれば、また多くの死傷者が生じた可能性もあったでしょうから、その国の内部で起きている事件は出来るだけその国の指導者の仲介や知恵を借りるのがよい、という教訓を残したとも言えるでしょう。



  現代の天動説 2004/04/12(Mon.) 22:11 

国立天文台が行なった調査で、公立小学校の4、5年生116人を対象に「地球は太陽のまわりを回っている」「太陽は地球のまわりを回っている」という2つの文章から正しいものを選ばせたところ、41%が「太陽は・・・」の“天動説”を選んだということがニュースになっていました。

これは今の学校教育がきわめて表面的なもので、自然を立体的・グローバルに把握することにあまり力点を置いていないことの証左になっているのではないでしょうか。別の言い方をすれば、物事を全体的にとらえず、自分という「個」を中心とした発想をする人間が増えてきた、ということかもしれません。

先日、社民党の臨時党大会で福島瑞穂党首(弁護士)は「イラクの人質問題を招いた責任をとって小泉首相は退陣すべきだ」という考えを示しましたが、こういう福島弁護士の考え方も、個人の「人権」を国家治安よりも優先して守ろうとする「人権派弁護士」の地金がポロッと出てしまったもので、私の考えでは一種の「天動説」というべきものだと思います。

国家が平和であるからこそ個人が守られるのです。一歩、日本の外に出て法律や宗教の異なる国に行けば誰でも人質になる危険性がないとは言い切れません。
日本は敗戦後、国家主義に対する警戒心を高めるあまり、国家そのものを真に敬愛する念を忘れ、国家権力を非難する風潮ばかりを日教組が植え付けてきたようです。



  15万名の署名は貴重な資料である 2004/04/11(Sun.) 23:57 

人質の家族の方々が11日午後5時25分、「自衛隊のイラク撤退を求める」という約15万名分の署名を持って内閣府を訪れ、首相宛に提出したということで、これを見ると、人質の安否を心配するご家族の悲痛な心情はいかばかりかと察して余りあるものがあります。

しかしながら、事件の内容はともかく、署名活動という点だけを考えれば、15万名の署名を集めるというのはものすごいパワーであると感心させられます。署名活動を経験したことのある方であれば、この15万名という数がどれほどすごいものか理解できるでしょう。

犯人が提示した猶予期間は3日間でしたが、初日はまさか署名活動どころではなかったでしょうから、実質的には2日間(48時間)で15万名の署名を集めたということになると思います。しかも、いくら何でも睡眠時間もあるでしょうから、現実にはもっと短時間で集めたことになるでしょう。よほど署名活動に手馴れた人間でもこれは実に驚異的なことだと言うべきです。

人間は「気の毒だ、かわいそうだ」という感情だけで署名するものではありません。「自衛隊をイラクから撤退させよ」という、きわめて政治的な価値判断を含む署名が短時間で15万人分も集まるとはちょっと考えにくいでしょう。

そう考えると、これら15万名の署名には何らかの組織、グループが動員された可能性も高いと考えざるを得なくなります。つまり、政府に提出された署名は左翼活動家たちの組織内部の方々の名前も多数連名されている可能性が大きいとも言うべきで、きわめて資料性の高い貴重な名簿であると考えられます。



  日本人の人質事件 2004/04/10(Sat.) 02:04 

う〜む。。。どうもよく分からない。
日本人3名が人質になってしまい、犯行グループは日本の自衛隊の撤退を求めているようですが、同様に拉致された韓国人牧師たちは3万ドル(約318万円)を渡したらすぐに解放したというし(注:韓国政府はこの身代金説を否定したようです)、犯行グループの目的も正体もよく分からないし居場所も分からない。

アメリカを徹底非難するというよりも、主たる要求は自衛隊撤退のようですから、少なくともアルカイダ関係ではない印象が強いですし、声明文には西暦が用いられているためにそもそもイスラム教徒でない可能性すらあるとも言われています。

危険を自ら承知で敢えて行ったとはいえ、不幸にも人質になられた方々には大変気の毒なことですが、まことに奇遇なことに人質になった3名は全員が犯行グループが要求する「自衛隊撤退」をこれまで叫び続けていた左翼活動家の方々であるという共通点があり、一人は週刊朝日のジャーナリストです。

私は基本的には、実質的に復興支援ができない状況にある自衛隊に関しては、いったん日本に引き返してリフレッシュの時間を与えてから、今後は土木建築関係者らと提携しながら“仕切り直し”をして技術的にグレイドアップした形でもっと計画的なイラク復興支援をするべきだと思っておりましたが、それがタイミング的に今回の人質事件に屈するような形で「撤退」するという印象を与えてしまうと困ります。

現地は限りなく「戦闘地域」に近い状態になる可能性も高まっていますので、規約上どうしても自衛隊が帰国せざるを得なくなる日も近いかもしれません。どうにか(撤退ではなく)一時帰国のタイミングと今回の事件解決を両立させるような絶妙の政策を小泉さんがやってくれないものだろうか、と内心期待するものがあります。

万一、人質が殺されるようなことになり、その直後に現地が戦闘地域化して自衛隊が帰国するという順序になれば、「日本の自衛隊は民間人を見殺しにして、いざ自分が危険になったら撤退するのか」という非難が(共産党あたりから)生じることは確実でしょう。こういう政策はタイミングを間違えると同じ行為でも意味合いがひっくり返ってしまう危険があるということを小泉首相は十分予想しておく必要があると思います。



  議員年金廃止の方向 2004/04/08(Thu.) 10:46 

国会議員になって10年間年金を支払うと、最低でも年間約400万円以上の年金が死ぬまで確実に受けられます。もちろん、10年以上支払った人はもっと生涯保障も増えます。

それに対して一般国民の国民年金や厚生年金などの公的年金は、25年以上払わなければ受けられないし、金額も少ない上に更に少なくしようという方向であることは周知の事実です。

ある議員は議員年金を受け取る理由として、平然と「国民年金では生活できませんからねえ」と言われましたが、国民が生活できないことを知りながら議員年金を受け取る神経というのはどういうものなんでしょうか。やっぱりそれが政治家なんだなあ、と今更ながら思い知らされる気がします。

昨日、小泉首相が議員年金を廃止する方向で検討すべきだと発言して問題になっていますが、国民年金制度が実質上の破滅状態に近くなってきている現在、この首相発言は概ね正しい方向を示しているのではないかと私は考えます。

橋本派は、この小泉首相の見解に対して「退職後の保障がなくなれば、国会に人材が集まりにくくなる」などと批判したということですが(NHKニュース、4月7日18時13分)、国会というものが退職後の保障を求めて集まった人々の集会場だとすれば、もう日本に将来はないという気もするのですが。。。

議員は同時に「国民」でもありますから、議員年金がなくても国民年金はもらえるわけですから、議員をやめたら当然普通の国民と平等になればいいのであって、国民年金などにプラスして議員特権としての生涯保障を得ようという発想自体、政治家を志す者の動機が変じゃないかと言わざるを得ないでしょう。

むしろ退職後の保障なんかいらないから本気で日本を良くしたいという議員だけに数を絞って、ただでさえ多すぎると言われている国会の議員数を削減してほしいものです。



  裁判に負けて、弁論に勝つ 2004/04/07(Wed.) 12:44 

福岡地裁は、小泉首相の靖国神社参拝について憲法違反であるという判断を下しました。但し、原告側の損害賠償請求は棄却しているので、形式上は原告の敗訴です。しかし、原告はお金を要求するのが目的ではなく首相の参拝の違憲性を確認することが主たる弁論の目的ですので、いわば「裁判に負けて弁論に勝った」という実質勝訴の形です。ですから、損害賠償請求ではなく「確認請求訴訟」の形式にしていたら、外形上も原告勝訴になったのかもしれません。詳しいことは私にはわかりません。

裁判では、靖国神社が「宗教法人」であること、小泉首相が政府の公用車を用いて参拝し「内閣総理大臣」という記帳をしたこと、首相が特定宗教法人に参拝することの国民に与える影響力、などが違憲判断のポイントになっていると思います。

首相とすれば、日本人が正月に神社に行ったり戦没者を慰霊したりするのは特定の宗教行為ではなく歴史的、文化的習慣であると言いたいのかもしれませんが、気になるのは弁論で小泉首相側が「靖国参拝を禁じるのは信教の自由を制限するもの」という趣旨の主張をしている点です。この主張だと、靖国参拝が信教に基づく宗教的行為であることを自ら認めてしまっていることにならないでしょうか。

もしも靖国参拝が宗教行為でなく文化的な慣習上の行為であると小泉首相が主張したいのであれば、靖国神社を宗教法人からはずす(例えば国立墓地にする)とか、あるいはそうしないのならば公用車を使わず私的行為に徹するとか、ともかく姿勢を首尾一貫すべきだと思います。

小泉さんの言いたいことは大筋でわかるのですが、どうも自身の理想とする国家イメージが先行しすぎて勇み足になっているような気がします。最近、君が代を歌う時に起立しなかったというだけで約200名の教員が処分されたりしましたが、問題は「起立するべきかどうか」という外面的な規制ではなく、日本がどういう国家を目指そうとしているのかという具体的なステップが示されていないことだと思います。



  テレビショッピングという魔術 2004/04/06(Tue.) 17:11 

何気なくテレビを見ていると、健康番組みたいな内容で、しかも映像資料も豊富な感じだったのでそのまま見ていたら、結局はあるメーカーの青汁の宣伝でした。別の日に、出演者を替えて同じようになっていたのでその時はすぐに「あ、青汁の宣伝番組だな」とわかりました。

また別の番組では、有名人ゲストを毎回出場させて延々とあるメーカーの化粧品を宣伝する内容が放映されていました。いわゆるテレビショッピングというものですが、どうも私はこういう宣伝の手法というものになじめません。

テレビというものは公共の電波を使っているわけですが、テレビを見る人は基本的にテレビの番組内容を見たいわけで、その番組の提供者として時々宣伝(CM)が出ることには何の違和感もないにしても、「宣伝そのものを見たい」という人はあまりいないのではないでしょうか。

特定の一社だけの製品を延々と30分も一時間も続けるということ自体、なんだか異常な感じがしますし、他にもっといい製品があるでしょうから、そういう弱小メーカーがお金の力で押し切られているような気がして何となく割り切れない気持ちになります。

「じゃあ見なきゃいいし、買わなきゃいいじゃないか」ということもありますが、テレビのチャンネルというものは限られていますので、できれば特定の一社が一日のうちの大きな部分を単なる宣伝番組で独占しないようにする、というのが企業の良識ではないだろうかと思います。



  センバツ高校野球、済美が優勝 2004/04/04(Sun.) 21:58 

甲子園(第76回選抜高校野球)で愛媛の済美が優勝しました。初出場の優勝なのですが、野球部ができてわずか2年ほどしか経っていないというから驚きです。しかも学校の創立は1901年で古いものの、もともと松山裁縫伝習所という女子校で、2002年に男女共学になったばかりというから更に驚きます。

野球部としての伝統や試合回数などの経験は浅くても、やはり一戦一戦に臨む気持ちの新鮮さ、そして常に笑顔で平常心を示す監督に対して伸び伸びとプレーする選手たちの、そういう人格的な交わりというものが優勝の鍵だったように思います。愛媛出身のむちゅうとしても、嬉しい優勝でした。済美高校さん、熱いプレーをありがとう。



  神戸事件のこと 2004/04/03(Sat.) 11:23 

97年に起きた神戸事件(小学生惨殺事件)は悲惨でしたが、その加害者の男性(現在21歳)が書いたとされる文章やプロフィールなどを写真週刊誌「フライデー」(講談社)が報道したことに対して、それは事実誤認であり少年法の趣旨にも反しているということで法務省(関東医療少年院)が抗議文を出しました。

思うに、こういう法務省の処置は非常に重要だと思います。なぜなら、雑誌の記事の内容はよく知りませんが、本人はその記事に対する反論があっても実質上反論ができない状態にあることは明らかだからです。つまり、それが間違いだと本人が思っても自由に抗議することができない状態であることが問題です。

また、相手が「何の反論もできない状態」にあることを知りながら、「公益性がある」などとしてむやみに週刊誌が報道したとすれば、それは雑誌社の人権感覚を大いに疑いたくなります。

神戸事件については、いまだに「冤罪説」の立場を取る弁護士や学者(例えば後藤昌次郎弁護士、弓削達東大名誉教授など)も多数おられ、まだまだ真相がよくわかっていないと言うべきもので、私なども(冤罪説の立場ではないにしても)あの事件は謎だらけという印象でしたので、事件当時の周辺事情については更に深い究明がなされるべきだと考えています。

しかしながら、個人のプライバシーと言論・報道の自由の問題に関連して、文春差押え決定の取り消しがあったばかりですが、それに乗じるかのようにして健全な更正を妨げるような報道がまかり通ることがあってはならないと言うべきでしょう。



  早稲田周辺 2004/04/01(Thu.) 23:30 

今日は早稲田のリーガロイヤルホテルで会合がありました。このホテルは早稲田大学の大隈庭園に直結していて、非常に落ち着いた環境です。学内は新入生やクラブ活動への勧誘などでごった返しでしたが、ホテルや大隈庭園は優雅で非常にのどかな感じでした。

こんな恵まれた環境で4年間勉強できる新入生たちはうらやましい限りです。合格した喜びをかみしめながらも本来の勉学に対する意欲を燃やしてほしいものだ、と思いました。




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