非常に概略的な説明になってしまいますが、人類史は三回にわたって急激な文明の発展を遂げたのです。それは、人類史の最初に実現すべきであった「神の国実現」に失敗したアダム(人間始祖)の立場をやり直すべく誕生する「メシヤ」(世界の王)を迎えるため、世界的規模で文明の統一を準備した時期が3回あったことを意味しているのです。
 そして、その文明が突然消失したかのように見える現象が起こるのは、メシヤを迎える段階になった時にサタンの妨害によってその計画が崩れてしまったこと(ノアの時代)、あるいはメシヤを迎えることは出来たけれども、その使命を果たす前に殺されてしまったこと(イエスの時代)が根本的な原因なのです。

 ただ、このように説明すると「あまりにも単純すぎる」と批判する人もいますが、逆に真理というものは案外単純で明快なものなのです。現象の奥に隠された真理が単純であるからこそ、どれほど複雑に見える歴史の現象に対しても鋭い分析力を発揮するのです。