さて、クリスチャンたちは熱心にイエスの救いを伝えました。しかし、当然ながらサタンはイスラエルに迫害を加えたのと同様にキリスト教を徹底的に迫害してきたのです。中でもローマ帝国からの迫害はあまりにも有名です。
 そして、実に長きにわたるキリスト教迫害の歴史を経て、ユダヤを乗り越える世界的基盤が構築されたのです。再臨主は、その世界的基盤の上に誕生し、イエスの使命であった人類の原罪清算、地上天国の実現を果たすのです。

 

<再臨主の時>

 再臨主は、イエスの使命を受けて「第3のアダム」として誕生します。原罪のない「神の子」である再臨主は「真の父母」となって人類の原罪を清算し、更に国家・宗教・科学を統一して平和な統一文化世界(地上天国)を実現して神の王国を築かれます。この方こそ「真の王」(メシヤ)です。
 愚かな宗教戦争に終わりを告げ、諸宗派は再臨主の教え(統一原理)を中心に調和的に統一されていくでしょう。また、神の存在や霊界の存在を認めない唯物論(この世は唯、物質があるのみという間違った理論)を信じる共産主義は崩壊します。共産主義を信じるジャーナリストや学者、左翼過激派の弁護士集団などは再臨主の活動をヒステリックに妨害するでしょう。しかし、そういう宗教迫害・思想弾圧には絶対に屈してはいけません。真実の人類史が出発する決定的瞬間とも言うべき時が到来しているのです。

<摂理的同時性>

 上に述べたように、人類にメシヤを迎えるというイスラエルの歴史的使命が果たせなかったためにイスラエルの使命をキリスト教が受け継ぎ、もう一度選民の歴史を反復するという現象が起きたわけです。
 このように、歴史における史実や年数が同様の形で繰り返すことを「同時性」と呼び、「二つの時代は同時性をなしている」という表現を用います。そして、その現象が神の摂理的な理由によるものである場合、それを「摂理的同時性」と言います。

 また、人類の歴史が何度も最高の文明を準備してメシヤ(真の父母)を迎えようとしては失敗を繰り返してきたという「同時性」(歴史の反復)の事実を認めない限り、人類史において何度も文明が急激に発展しては衰退した根本原因についての説明が全く不可能となってしまうのです。おそらく文明の盛衰に関して理性的に納得のゆく説明というものは、同時性を無視しては永遠に困難だと言えるでしょう。

 更に、年数について少し補足しておきます。聖書の年代では、人類の歴史がわずか6000年程度ということになっているのですが、これはもちろん象徴的な数字であって実数ではありません。聖書はあくまでも神の計画(摂理)について記されたものであり、単なる歴史書ではありません。ですから、年代や人物の寿命なども実数ではなく、まるで暗号のような数値であり、あたかもその数値を通して必死で神の摂理にかかわる秘儀を訴えているような場合が多いのです。
 我々は人類史の奥義を知るために、このような年数の性格についても注意しておくことが必要です。